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【日記】デスマーチから始まるデスマーチ生活

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こんにちは。アネ゙デパミ゙(@ane_depami)です。

 

ちなみに僕は今年に入って営業スマイル以外に仕事中に笑顔を見せたことはリアルに一度もありません。

 

デスマーチから始まるデスマーチ生活】

年度末、月末、それぞれの業種による繁忙期やキャンペーン。デスマーチは色々なところに隠れている。そんなデスマーチな世界を少し覗いてみよう。

(※本記事に登場する人名、企業名及び地名は実際に存在するものとは一切関係ありません。)

 

————デスマーチ中の朝は早い

 

「まあ仕事ですからね」

 

彼はそう呟く。大阪府豊中市の閑静な住宅地に住む彼は17連勤の真っ最中であったが、我々の取材にも笑顔で応じてくれた。

 

————きつくないんですか?

 

「うーん、なんていうんだろう(笑)きついって言っても仕事の量は変わりませんからね。それならいっそ一切の感情を殺してしまった方が楽なんですよね(笑)」

 

彼は笑いながら言い放つと、朝ごはんを食べずに家を飛び出した。

 

————ご飯食べないんですか?

 

「はい(笑)社会人になって少し太っちゃったし、健康に気を遣ってるんです。まあ、最近は何故か食欲もなくなってきましたし、丁度良いです!」

 

満員電車に飛び乗る。冤罪対策で挙げている両手がまるで降伏のサインのようだ。

 

彼が勤めているBGカンパニーは大阪のビジネス街の一角にある。流石ビジネス街といったところか、辺り一面見回してもスーツ姿の人ばかりだ。

 

「じゃあ行ってきます!!」

 

彼はレッドブルを片手にエレベーターに乗り込んだ。

 

————朝からレッドブルですか?

 

「はい(笑)これを飲むと目が覚めるんですよ(笑)飲み過ぎて体を壊して永眠しなきゃいいですけどね!ははは!(爆笑)」

 

エレベーターが開きオフィスに着く。

 

「おはようございます。本日も一日よろしくお願いいたします。」

 

彼は笑顔で上司、先輩、後輩、部下、同期に挨拶をしていく。営業スマイルというのだろうか。

 

同期「働き過ぎで誰か病気にでもなればこの会社も変わるのかな」

「それは無理だよ。もうそれはやったもの」 

 

そんなジョークも交えながら彼はコミュニケーションをとっていく。

 

————仲いいんですね

 

「そうですね、特に同期は。いざという時に一緒に戦ってくれますから(笑)」

 

彼は自分のデスクに座ると、パソコンを起動した。

 

————すると

 

 

————彼の顔つきが変わった————

 

同期「あいつは本当に真面目なんですよ。仕事中は一切笑わないし、一度スイッチが入ったらずっと仕事に集中しています。まるで感情を亡くしたサイボーグですね」

 

同期は語る。確かに今現在彼の周りでは先輩が上司に物凄い剣幕で詰められているが、一切動じていない。その姿は確かにサーボーグである。

 

 

彼が業務を始めて2時間。始業のベルが鳴る。

 

————え、今が始業時間なんですか?

 

「やだなぁ、当たり前じゃないですか!(笑)」

 

サイボーグは続ける。

 

「『仕事が遅いならその分早く来い』がうちの上司の口癖ですから」

 

 

昼休みの時間。しかし、彼は休まずにデスクにいた。

 

————どうかされたんですか?

 

「お客様からクレームが入りましてね。こりゃ今日は定時には帰れそうにないですね(笑)」

 

まだ昼過ぎにも関わらず残業が確定した。我々の重苦しい雰囲気に気付いたのか、彼は続ける。

 

「あ、皆さんはどうぞ先に上がってください!」

 

————ありがとうございます

 

「いやいいんですよ(笑)誰かが残業のカルマを断ち切らないと!!」

 

人間の我々は彼の言葉に甘えることにした。

 

 

22時。彼はまだデスクにいた。

 

————まだ仕事するんですか?

 

「あっはい。まだ業務が残っているんで!終電間に合うかな~」

 

————終電は何時なんですか?

 

「12時です!結局ご飯も食べそびれちゃいましたね。また痩せていいことです(笑)」

 

サイボーグは続ける。

 

「最近おかげさまで体が軽くなりましてね!21g軽くなっていたんですよ!」

 

 

それから2時間弱後、彼はデスクから立ち上がった。

 

————帰るんですか?

 

「はい!帰ります!今は社会の目が厳しいですからね。会社に泊まったりはできないんです!(笑)」

 

————仕事は全部終わったんですか?

 

「いえ、明日の会議の資料作りがまだなのでこれから家で作ります!売り上げをあげるのが営業の仕事ですから、数字に絡まないものをやるのは怒られるんですよ(笑)」

 

————えぇ・・・(ドン引き)

 

「そんなもんですよ!それじゃあまた!!」

 

 

その夜、彼の部屋の窓から明かりが消えることは無かった。

大阪の夜を彩る夜景。その宝石の様な夜景は、彼らの命の灯なのかもしれない。

 

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